HDO®(High Definition Oscillometry)

販売名:高精細オシロメトリー HDO® 

動物用血圧測定システムの最高峰! 

HDO®は在、非侵襲的血圧測定システムのなかで、最も正確な測定を実現し得る血圧計として世界的に認識されています。

使用者のスキルに関係なく“再現性”のある❝正確な”測定値“短時間”で獲得することができます。

また測定のプロセスをリアルに“可視化”することで測定値を信用性を裏付けることができます。

isfm (International Society of Feline Medicine) はネコの測定においてドップラー血圧計とHDO®の使用を推奨しています。


  • 正確な測定
  • 再現性のある測定値
  • 測定時間(10秒)の大幅な短縮
  • 脈波をリアルに可視化
  • 不毛な測り直し作業からの解放

  • 脈波解析
  • SYSSAP:収縮期)/DIADAP:拡張期)/MAP(平均)/Puls(脈拍)

【HDOの主な特徴】

高精細オシロメトリー 

従来のオシロメトリック式血圧計との違い

小動物の血管振動は極めて微細で周波数の帯域/振幅は広範に亘ります。従来のオシロメトリック式血圧計では、技術的な制約から血管振動のすべてを検知することができず、一部の実測値を基にアルゴリズムで算出した推定値(演算値)を測定値としています。例えば標準的なオシロメトリック式血圧計では動物の血管振動をを50Hz程度の帯域でしか検知することができませんが、HDOは最大2000Hzまでの広帯域を検知することできます。

高精細オシロメトリーとは?

高精細オシロメトリーHDO®の技術は、他のデバイスは類を見ない高感度圧センサー、電子制御高速バルブ32ビットマイクロプロセッサの採用によって支えられています。

HDO®は、独自技術を擁することでオシロメトリックの技術的な制約を乗り越え、脈波(血管振動)のすべてをリアルにスキャンし、再現することを可能に

しています。


「正確な」測定値(HDO®高感度圧センサー)

HDO®に搭載される高感度圧センサーは、独自設計のカフとの組み合わせることによって、小さな動脈、弱い脈拍であっても正確に圧力を検知することができます。これはセンサーの圧力検知の範囲が広く、さらにゲインを可変することによって実現できます。さらにHDO®は圧力信号の処理能力が高いため最大 500bpm もの脈拍を測定することが可能です。この感度は人間の耳の 10,000 倍に相当します。その結果、HDO®ではフェレットから猫、犬、馬まで様々な種において正確な測定値を得ることが可能になりました。

「再現性」「時間短縮」(32ビットプロセッサ・電子制御高速バルブ)

32 ビットマイクロプロセッサと特殊仕様の電子制御高速バルブ5~300 mmHg)により、マイクロ秒単位でデータを測定、記録、分析できます。

小動物特有の微細な動脈振幅圧の変動を正確に捉えるには、患者の脈拍に最適化したスピードで、カフを安定的かつ直線的に減圧制御させる線形収縮機能(カフの直線的な減圧)が必要です。これにより微細な圧力を逃さず検知し、再現性のある測定結果をわずか 10 秒で得ることが可能になります。



●測定の可視化

HDO®は本体のみで使用することも可能ですが、高精細オシロメトリーの技術の恩恵を最大限に享受するために、Windows PC/Tabに接続して測定のプロセスを”可視化”することをお薦めします。

HDO®では付属の脈波解析ソフトを用いてPCモニター(Windows PC/Tab)で、測定結果の根拠となるリアルな脈波をリアルタイムに可視化することができます。

脈波の可視化によって、測定中の患者体動によるアーティファクトの有無を明らかにすることができます。また脈波の形状パターンによって測定結果の信用性を追認することができます。これまでのように不安に駆られた不毛な測り直し作業から解放され、測定時間を大幅に短縮化することができます。

※脈波解析ソフトはWindowsのみで動作します。

※本製品にWindows PC/Tabは付属していません。

HDO®単体でも通常の測定・記録は可能です。 


●脈波解析

脈波の可視化により測定値の信用性の追認に加えて、全身血管抵抗 (SVR)・拍出量 (SV)・拍出量変動 (SVV)・リズム・不整脈の有無など、様々な追加情報を付帯的に得ることができます。例えば、薬物効果に関する複雑な情報が、ストレスなくリアルタイムで表示されるため、心血管・腎臓・代謝研究などのさまざまな分野において、安全性薬理学および毒物学の貴重な手段として活用することもできます。  

健康な猫の正常な脈波

健康な猫の典型的な脈波解析

・低い収縮前振幅(PSA

⇒良好な動脈のコンプライアンス

・振幅(高さ)の安定的な上昇と降下

⇒安定した心拍出量 

・振幅の間隔が等分しい(リズミカル)

⇒不整脈がない 

・カフ圧線の直線性が確保されている

⇒筋肉の動きや緊張によるアーティファクトが認められない

⇒測定値の信用性を追認

⇒アーティファクトが生じると曲線となって現れる


アーティファクトの影響を受けた測定

  • カフ圧線は直線であるべきところ、ところどころ曲線が生じているため、アーティファクト(患者の筋肉の緊張や動き)の影響を受けたことが判断できる
  • カフ圧線の直線性は測定の信用性を測る判断材料となる

動脈の弾力性(コンプライアンス)を視覚的に評価する

  • 振幅が小さい:動脈の弾力性(コンプライアンス)が良い
  • 振幅が大きい:動脈の弾力性(コンプライアンス)が低下

振幅のリズム、不整脈などの視覚的分析

  • 不整脈:振幅間の距離が等分でなくバラツキがある

  • 呼吸性洞性不整脈:振幅が安定的継続的に上昇・下降しない

健康なネコの測定

慢性腎臓病と高血圧を患うネコの測定


慢性腎臓病と高血圧を患うネコの測定

不整脈のイヌの測定



仕様

※本頁で紹介する写真・画像(グラフィカルやパラメータ含む)はHDOプログラムのアップデート等によって、実際とは異なる場合があります。


ISFM-BP-recommendations.pdf
PDFファイル 7.9 MB
HDO_Roche.pdf
PDFファイル 265.8 KB