Veterinary Respiration Monitor, apAlert
無呼吸監視モニター「apAlert」
ヒト医療における麻酔事故の80%はヒューマンエラーに起因すると言われています。
一般的に手術時間が長くなるにつれてリスクは増加しますが、一方でDr.の集中力は低下します。
apAlertは緊張状態を強いられるDr.の負担を軽減し、ニアミスを回避します。
●apAlertとは
- apAlertは“麻酔が深過ぎます”ではなく、“麻酔が深くなり過ぎるかもしれません”を知らせる早期警報システムです。
- 麻酔深度の把握や人工呼吸へのスムーズな切替を促すための有用な情報をいち早く獲得することができます。
- 使用方法はシンプルです。さまざまな情報を処理しなくてはいけないDr.の動きを妨げるようなことはありません。
- 導入はいたって簡単です。現在お使いのあらゆる麻酔器と併用が可能です。
●主な機能
- 患者の自発呼吸に同期しながら“ピッ”という短音とLEDランプが発動しますので、患者の呼吸状態の感覚的な理解を助けます。
- 設定時間を超過する無呼吸が発生した場合、アラームブザーで知らせます。
●原理
麻酔回路内に付属の温度センサーを取り付けます。
温度センサーが、患者の呼気による回路内気体の温度変化を敏感に検知し、自発呼吸の有無やその呼吸と呼吸の経過時間をモニターし、必要に応じてアラームで知らせます。
●高感度温度センサー
apAlertは湿気に強い高感度センサーを使用しています。呼気に含まれる湿気にも影響を受けないため、従来では検知できなかった微弱な呼吸も正確に読み取ることが可能です。
●偽呼吸を拾わない
従来の無呼吸モニターの問題は、常に偽呼吸を拾う傾向があることでした。センサーの湿りが原因となって呼吸がないにもかかわらず自発呼吸を認識したり、あるいは回路の揺れなどによって生じた気流の変化を自発呼吸と誤認識してしまうことがありました。
apAlertは、湿気に強く、かつ温度変化のみを検知しますので、偽呼吸を拾うことはありません。
・無呼吸タイムイジケータ
最後の呼吸から現在までの経過時間を表示。
・呼吸検知ランプ
呼吸を検知するたびに短音を発し、同時に緑色のLEDランプが点滅。
・光スイッチ
アラームブザーと無呼吸タイムインジケータをリセットしリスタート。
・感度設定ダイヤル
呼吸検知の感度を10段階で設定。
・無呼吸アラーム設定ダイヤル
ON/OFFまたはアラームブザー発動までの無呼吸経過時間を設定。
●極小動物から大型動物まで
仔猫や小犬はもちろん100㎏を超える大型動物にまで使用でき、
患者の体重に合わせてセンサーの感度を10段階に設定(感度設定ダイヤル)できます。
●無呼吸の検知と警報
無呼吸アラーム設定ダイヤルで設定した時間(呼吸と呼吸の間の経過時間≒無呼吸時間)に
患者の呼吸を検知しなかった時にアラームブザーで知らせます。
ブザーはステップアップ音量なので煩わしなく聞き逃しもありません。
●ハンドフリー設計
光スイッチを採用したハンドフリー設計のため、アラームブザーの解除をハンドフリーで行えます。
機器の操作でDr. の動きを妨げないよう工夫されています。
●配線不要
充電式の内部バッテリーで稼働(フル充電で約70時間稼働)するため、煩わしい電源コードは不要です。
また移動して使用することも容易です。
●マスク麻酔
バイタル情報の取りづらいマスク麻酔時にも有効です。
マスク麻酔時の呼吸検知の成否は、マスク内の死腔や呼気漏れの程度、あるいは酸素流量の高低に影響を受けます。
患者にジャストサイズのマスクを使用し、これらの阻害要因を可能な限り排除してご使用ください。
設置イメージ
タスケ用取付バー(オプション)を用いて設置した例
仕様
本体寸法 |
130(W) × 60(H) ×155(D) mm |
本体重量 | 0.8㎏ |
電源定格 | 内部バッテリ:DC9V |
無呼吸検出レベル | 1~10レベル |
音量設定 |
1~10段階 |
無呼吸検出待機時間 | 10.20.30.40.60秒 |
構成品 | 本体、温度センサーユニット、充電用ケーブル |