MicroCapno50
販売名:メインストリームEtCO2モニター「マイクロカプノ50」
マイクロカプノ50は、メインストリーム方式を採用したEtCO2モニターです。
死腔を可能な限り排除した小型モニターを患者の口元に配置することで、小さな呼気でさえ正確かつ迅速に読み取ることが可能です。
小型動物から大型動物まで幅広くその対象とし、エマージェンシーやCPRはもちろん、日常の麻酔手術にも安心してご使用いただけます。
サブモニターとして、あるいはメインモニターとしてご活用ください。
呼吸にあわせてピッと同期音が鳴りますので、呼吸モニターとしても有効です。
- 世界最小・最軽量でコードレス
- 換気量の小さな小型動物やマスク使用時にも
- メンテナンスフリー、防水仕様
- 豊富な測定項目(EtCO2、InCO2、呼吸回数、カプノグラム)
- 呼吸に同期してPi音、呼吸モニターとしても有効
- ワンボタンスタート
- 余剰麻酔ガスの処理が不要
MicroCapno50の特徴
●メインストリーム方式の採用
MicroCapno50ではメインストリーム方式を採用しています。
メインストリーム方式にはサンプリングという概念はなく、患者の呼気をダイレクトに分析・測定することから、サイドストリーム方式に比べて、測定値は概して正確かつ敏感です。MicroCapno50はその利点を活かすために、本体の小型軽量化を図り、死腔を少なくするための工夫が施されています。換気量の小さい小型動物やマスク使用時※でさえ、正確で安定的な測定値を期待することができます。
※マスク使用の際は、死腔やリークなど測定の不安定要素を可能な限り排除するために、患者にフィットしたマスクを選択してご使用ください。測定の成否を左右します。
●サイドストリーム方式の限界?
現在、広く使用されている一般的なサイドストリーム方式によるEtCO2モニターは、患者が小型化するにつれて測定値が不安定かつ不正確になる傾向があります。
例えば3~4㎏の犬を気管内挿管した場合に、“EtCO2が正常値よりも明らかに低く測定される”
あるいは麻酔マスクを使用した際に、“呼吸があるにかかわらず “APNEA(無呼吸)として測定される”
これらはサイドストリーム方式に多く生じる現象です。しかしこれらのうちの多くはサンプリングによる技術的なエラーかもしれません。
サイドストリーム方式ではサンプリングラインを用いて患者の呼気を一定量強制的に採取(サンプル)し、モジュールで分析・測定します。
しかし患者が小型化するに従って患者の呼気は小さくなり麻酔ガスに対して呼気が相対的に小さくなります。その場合、サンプルは麻酔ガスによって希釈され、それに伴いEtCO2値は実際よりも低く測定されてしまいます。これはサイドストリーム方式でより頻繁に発生する共通の現象です。またサンプリングラインが長くなるほど、その傾向は強くなります。
●測定項目
① Et:EtCO2(終末呼気二酸化炭素)
一般的に正常の範囲は30~40mmHg程度とされています。
② In:InCO2(吸気内二酸化炭素)
(キャリアガスが酸素の場合)通常「0(ゼロ)」になります。
二酸化炭素(呼気)の再呼吸、酸素流量不足、ソーダライムの有効期限切れなどが生じた場合に値は高くなります。
③ Pr:呼吸回数(無呼吸アラーム含む)
④ カプノグラム
呼気への反応が早いため、視覚による呼吸確認とグラフ表示の相関が容易に把握できます。
●世界最小・最軽量(50g)
手技の妨げを可能な限り排除するために小型軽量化を目指しました。
●コードレス
内部バッテリー方式のためコードレスで使用が可能です。
畜電は手軽なUSB給電方式を採用しています。
●長時間の連続使用にも対応
1回の充電で約2~3時間の連続使用が可能です。
またUSBで給電しながらの連続使用も可能です。
●360℃回転モニター
どのような向きからでもモニターが視認しやすいよう画面を回転させることできます。
●メンテンスフリー設計
自動(ゼロ)較正機能のためメンテナンスや面倒なガス較正は必要はありません。
また余剰麻酔ガスの排出処理も不要です。
●使用場面を選ばない防水機能
歯科処置時にも安心なIPX6※レベルの防水機能です。
※あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(国際電気標準会議)
●安心のアラーム機能
測定項目のすべてにアラームが設定されています。
上記以外に「バッテリー低下アラーム」や「エアウェイアダプタの汚染」を知らせるアラームが備わっています。
●余剰麻酔ガスの処理が不要
サイドストリーム方式ではポンプでサンプルガスを吸引して分析しますが、
そのサンプルガスは本来、余剰ガス排出システムにて適切に処理される必要があります。
しかしながら、実際には未対応のままにされていることも多く、これは従事者の被ばくに繋がります。
MicroCapno50では余剰ガスが発生しないため排ガス処理は不要です。
●(推奨)パルスオキシメータ「Anipal」との併用
マスク使用時や歯科処置では、舌部によるSpO2の測定は困難です。
パルスオキシメータ「Anipal」(反射型センサー)を使用することで、直腸にてSpO2を安定的に測定することが可能です。
「MicroCapno50」と「Anipal」(反射型センサー)を併用することで、マスク使用時や歯科処置においても、気管内挿管時と遜色のない安定的なモニタリング(EtCO2とSpO2)が期待できます。
【標準アクセサリー】
【推奨アクセサリー】
d-grip® チューブホルダー
回路やカプノモニターの患者への重量負担を軽減します。また術中のズレや回路類のスパゲティ状態を回避し、安定的な挿入や挿管をサポートします。
キムラメド麻酔吸入マスク
マスク麻酔時に正確な測定を期待するには、死腔とリークを可能な限り少なくすることが重要です。患者毎にジャストサイズのマスクを選択してください。